2012年6月28日木曜日

ele-king vol.6 テクノ女性上位時代

音楽雑誌ele-king のvol.6が出ていたので購入しました。
テクノ女性上位時代というキャッチフレーズとグライムスの表紙が印象的でした




山本精一さんの連載「ナポレオン通信」がはじまったのが嬉しかったです。




りょうかん

2012年6月24日日曜日

ピクルス通信no.159 ウフフのほほん

本を読んでいて、いっぷう変わった節回しやメロディ、オノマトペなどの記述に出くわすと嬉しくなる。

最近読んだものからいくつか。

白鯨 上 (岩波文庫)
メルヴィル 『白鯨』(岩波文庫)

《これから先どうなるか、おれにもさっぱりわからんが、笑って砕けろ、さ。
おそろしいものの背後には、何やら滑稽なものがひそんでいるものさ!
笑えるね。ファー、ラ!リラ、スキラ!》

〈モーヴィ・ディック〉と呼ばれる巨大な白い鯨をめぐって繰り広げられる、メルヴィル(1819-1891)の最高傑作。海洋冒険小説の枠組みに納まりきらない法外なスケールと独自のスタイルを誇る象徴性に満ちた〈知的ごった煮〉。(岩波文庫版による紹介文)

文庫で全3巻。肝心の白鯨はいっこうに登場せず、下巻第133章、ラスト70ページをようやく過ぎた頃にようやく「モーヴィ・ディックだ!」。くじけず読み終えることを目的とするにうってつけの一冊。

上記したのは楽天家の二等航海士スタッブによる独白の一部。「ファー、ラ!リラ、スキラ!」の意味の説明はいっさい無いものの、陽気な感じがよく伝わってくる。

作中にはスターバックなる冷静沈着な一等航海士も登場する。同名コーヒーチェーンの社名の由来となった人物。

ジーヴズの事件簿―大胆不敵の巻 (文春文庫)
P・G・ウッドハウス『ジーヴズの事件簿 大胆不敵の巻』(文春文庫)

《ティ、ウン、ティ、ウン、ティ、ウン、ティ、ウン  忌々しいったらありゃしない》

P・G・ウッドハウス(1881-1975)はイギリスのユーモア作家の中では世界的に知られる存在で、120冊以上にのぼる長篇小説、短篇小説集の人気は根強く、愛読者は子供から純文学作家にまで及ぶ。殊に、おっちょこちょいの独身の主人ウスターと、機転の利く従僕のジーヴスのコンビはイギリス人に深く愛されている。(白水社『イギリス・ユーモア文学傑作選 笑いの遊歩道』に載るウッドハウスの紹介文)

抱腹絶倒の『ジーヴス』シリーズ。我が狭き本棚には浅田次郎『プリズンホテル』シリーズの隣に並べた。

上記はおっちょこちょいの主人ウスターも名を連ねるドローンズ倶楽部のメンバー、ビンゴ・リトル(思わぬ窮地と思わぬ幸運とを繰り返し重ねる人物)のやりきれない気分を表す「このごろはめったに聞かなくなったが、一時はカジュアルなコンサートや、村の公会堂で聞かれる教会オルガン基金の演し物なんかで、野太いバスの歌声をさんざん浴びせ」た流行り歌。正確に言えば「最後の「ウン」のあと、たっぷりためを効かせておいて、忌々しいったら、あーりゃ、しない。とぶっつける」らしい。そんなことより気になるのが「ティ、ウン、ティ、ウン」という面妖な響き。

犬が星見た―ロシア旅行 (中公文庫)
武田百合子『犬が星見た』(中公文庫)

《私が長く長く腰かけていると、タタタタと女靴の音がして、ドーンと隣りの扉を開けて入った。バターン、ガッチャリ、シャーシャー、ブー、シャー、全力をあげきった音を立て、モシャモシャ、またバタン、タタタタタタ、と靴音荒く出て行った。手を洗った音はない。》

チャカチャンチャカチャカチャカチャカチャアアアア チャカチャンチャカチャカチャカチャアアアア ヒララァピララァア ピラピンピラピラピララララアアアア》

生涯最後の旅を予感している夫武田泰淳とその友人竹内好のロシアへの旅に同行して、星に驚く犬のような心と天真爛漫な目とをもって、旅中の出来事・風物を克明に伸びやかにつづり、二人の文学者の旅の肖像を、屈託ない穏やかさでとらえる紀行。読売文学賞受賞作。(中公文庫による紹介文)

解説で色川武大は「文は人なり。もうその見本がこの一冊」であると言い、「武田百合子さんというお方、実にどうも、伸びやかで、寛やかで、しかしまっすぐで、ヴァイタルで、優しくて、美しくて、聡明で、そしてそれ等がすべて合わさって、あたたかで深い品格を形成している」と褒めちぎる。加藤典洋も『言語表現法講義』(岩波書店)のなかで「この人の文章はことによると一番好きかもしれない」と触れていた。

ところどころ挿入される、上記のような気負いのないユーモラスな記述も魅力。

ひとつめは、ノボシビリスクのホテルの共同便所で耳にしたもの。ふたつめは、タシケントで空港からホテルに向かうバスのなかでラジオから流れてきたスネークダンスの音楽。書き写すのも楽しい。


(おまけ)

笠置シヅ子:ヘイヘイブギー(作詞:藤浦洸   作曲:服部良一)

あなたがほほえむ時は 私も楽し
あなたが笑えば 私も笑うヘイヘイ
二人で笑って暮らせば
ラッキーカムカム
センチな唄など 皆な忘れて
ワッハッハッハッハッハッハ
ワッハッハッハッハッハッハ
エヒヒ ウフフ オホホ イヒヒ 
ラランララララ
昔から笑う門には ラッキーカムカム
あなたも私も 笑って暮らそよ
ヘイヘイヘイヘイヘイヘイ
ランラララララララララ

あなたが悲しい時には 私も悲し
あなたが張切りゃ 私もうれしヘイヘイ
二人でいつもにこにこ
ラッキーカムカム
不平はいわずに 昔忘れて
ワッハッハッハッハッハッハ
ワッハッハッハッハッハッハ
エヒヒ ウフフ オホホ イヒヒ 
ラランララララ
昔から笑う門には ラッキーカムカム
あなたも私も 笑って暮らそよ
ヘイヘイヘイヘイヘイヘイ
ラップダドダド ダドダダ



若竹純司

2012年6月21日木曜日

2012年6月20日水曜日

弁償

図書館で借りたCDを、失くしてしまいました。
今まで失くしたことは無いし(返却が遅れることはよくあります)
必ず借りた分は返してきました。
今回のだけは家のなかを探しても探しても見つからず。

結局、図書館の方にごめんなさいを言い、弁償になりました。
図書館に納めるCDは中古でもOKということだったので
全額で2000円弱で済み、助かりました。
これが廃盤でプレミア価格ですごく高かったりしたら
立ち直れません。

沢田


2012年6月17日日曜日

ピクルス通信no.158 高得点の2店

円頓寺商店街の東果て、目当ての2店は軒を連ねていた。




〈左〉 勝利亭

100年以上続く老舗の洋食屋。「おじゃまします」と言いたくなる家庭的なしつらえが出迎えてくれる。入口から手前半分がテーブル席、奥半分が和座敷。頭上に備えられたテレビがBGM&Vを務める。この日は2時間もののサスペンスドラマ。いい感じだ。席についたテーブルには使い込まれた紙のメニュー表が雰囲気を醸しており、脇に控えるは塩、ソース、ケチャップの類い。腰の曲がったおばあちゃんがお冷やを運んでくれた。

オムライスを注文する。

スプーンを用意するおばあちゃんの手際は実におっとり。もう一本ケチャップらしきものをそっとテーブルに置いた。

おや。

はじめからテーブルに置かれてあるケチャップとは別種なのだろうか。たしかに眼を凝らしてみれば、色調の違いがうっすら感じられなくもない。

こらえきれず聞いてみた。

おばあさん、こちらはオムライス専用のケチャップなのですか。最初から置かれてあるものとはどう違うのでしょうか。

「あ、最初から置いてあったかね、見えてなかったでかんわ、ぼけていかんねぇ」

90歳を超えているとのこと。



王道のオムライス。中はケチャップライスで、細かく刻まれたハムと牛タンがそこかしこに織り込まれている。家庭のケチャップライスでは出し難い「モワン」とした旨味は牛タンによるものだろうか。誰しもが気になるであろう、卵具合。トロトロの半熟卵ではない。しっとりとした焼き具合。私はこれを成熟卵と尊称したい。

〈右〉 サンバタウン

杁中での実店舗を閉店後、数年間のネットショップ限定営業を経て、円頓寺商店街ルネサンスの一角を担うかのように2011年に実店舗として再オープンしたブラジル音楽工房。輸入盤国内盤問わずブラジルのCD、DVDを多数揃え、パンデイロやカヴァキーニョなどの楽器も扱っている。

すべての音源を試聴できるのが嬉しい。店主のゼジさんは気さくなうえ親切で、求めている音楽の雰囲気や気分を伝えれば次々と盤をお薦めしてくれる。店内のソファに座ってゆっくり寛ぐことも許される。

Latina2012年6月号の特集「創刊60周年・創刊700号 ワールドミュージック名盤700選」で印を点けていた一枚を見つけて購入。

Bordado
Rodrigo Maranhao(ホドリーゴ・マラニャォン):Bordado

「21世紀のリオ音楽界の作曲家で、アルリンド・クルスと並び最重要人物は間違いなくこのSSWだ。モノブロコと並ぶバトゥカーダ集団、バンガラフメンガと出音は正反対にして、相似形に聞こえる“声とギター”な1枚」(船津亮平氏評)

「シコ・ブアルキ、カエターノ・ヴェローゾの系譜を継ぐのは彼しかいない」(帯に見える一文)


BOCA LIVRE(ボカ・リブレ):光る風

もう一枚、特別放出中の中古品コーナーよりボカ・リブレのコンピレーションアルバムを。300円。70年代後半から活動するボーカルグループ。ミナス地方出身だけあって独特の美メロが歓ばしい。解説によると英国発プログレ、特にイエスの影響が大きいとのこと。

このアルバムはジーコ・レーベルから出ている。

あの「サッカーの神様」ことジーコが、余技としてホベルト・メネスカルと日本で立ち上げたレーベル。

なお、ジーコ(Zico)は愛称であって、その意味は「やせっぽち」だとか。



なお、私の10年来の愛称は「定休日男」であって、この日サンバタウンを出てから向かったタルト専門店でも「2時から4時迄 中休み」にバッタリ遭休したのだが、それはまた別のお話。



若竹純司

2012年6月15日金曜日

新入荷

今日は、ジャズのCD&LP、ブルースのLPなどを出しました。

長谷川

2012年6月14日木曜日

QUIET CORNER 2012 SUMMER

毎回楽しみにしているHMVのフリーペーパーQUIET CORNERの
2012年夏号が出ていたのでもらってきました。

英国のソウル・シンガーMICHAEL KIWANUKAが表紙で
マイケル・キワヌーカから広がる音楽の波紋という特集が載っていました。

今回も読んでいて聴きたくなりました。


りょうかん

2012年6月13日水曜日

楢山節考

深沢七郎『楢山節考』を今読んでます。

むかしの寒村の話で、
少ない食料をめぐって村人たちの激しい諍いが続きます。
芋を盗んだやつは皆でコテンパンにします。
内容は厳しい生活を描いたものですが
どこかコミカルに描いていておもしろいです。
話ことばの「~あるら」の訛りがかわいらしいです。
どこなんでしょ。

短い小説で、集中すればたぶん1時間ちょいで読み終わる量ですが、
食べながらとか湯船につかりながら、何かしながら読んでるので
ぜんぜん読み終わりません。

沢田

2012年6月10日日曜日

ピクルス通信no.157 KAKEZANの味

県外から訪れた友人が名古屋メシを所望したらどこに連れて行こう。

なに、ひつまぶし、とな?

うなぎ高騰につき、パスで。

なに、味噌煮込みうどんは食べたことがある、とな?

そっかー。

なに、きしめん、とな?

でも、ほぼ、うどんだぜ?

なに、小倉トースト、とな?

明日の朝まで待って。モーニング連れて行くから。

ここはいっちょ

あんかけスパゲティにしよ!!!

ぶよぶよの麺。トマトソースとデミグラスソースを混ぜ(←確かではない)、それらを無力化するほどの胡椒を過剰にぶちこんだ(←これは確か)あんかけソース。

具材のトッピングを選ぶ楽しさはクレープ屋の比ではない。

初心者は「ミラノ」(ソーセージ、ベーコンなど肉類トッピング)と「カントリー」(オニオン、マッシュルームなど野菜トッピング)とを組み合わせた「ミラカン」を食べていただこう。

ミラノ×カントリー=ミラカン

じっくり2秒ほど考えてみれば異様な組み合わせであることに気付く。

イタリア×西部劇の「マカロニウエスタン」にも似て。



県外から訪れた女子に「パスタでもどう?」と丸め込んで連れて行ったことがある。

二度。

食後、彼女の口数がめっきり減った。二度。

女子を誘うには、ちょっと危ない。



Back Country Suite
Mose Allison : Back Country Suite

5月にモーズ・アリソンが来日していたらしい。現84歳。

弾き語りのジャズピアニスト。

1957年Prestigeに録音したデビュー作を愛聴している。

明るく実直なバップ系ピアノに、土埃を感じさせるもウエッティな歌声。

つくる曲はカントリーの風情をたたえる。

ジャズ×カントリー=ジャズカン

どうやらブルースの息もかかっているから「ジャブカン」とも言えるかしら。

これがジャズではなくシャンソンだったら「シャブカン」になってしまう。

ちょっと危ない感じ。

若竹純司

2012年6月8日金曜日

新入荷情報

今日は、テクノの¥300レコードを大量に追加いたしました。コーナーに直接入ってます。
新入荷はジャズCD、メタルCDが充実しております。

長谷川

2012年6月7日木曜日

地獄のミサワ × きゃりーぱみゅぱみゅ

ギャグ漫画家の地獄のミサワがきゃりーぱみゅぱみゅとコラボした漫画が
ジャンプスクエア7月号に掲載されているそうです。

平日毎日更新されている地獄のミサワのブログ「女に惚れさす名言集」が
好きなのでこちらも見たいなと思いました。


りょうかん

2012年6月6日水曜日

お供えロール

おじいさんとおばあさんの家に遊びに行くときは大抵手土産にお菓子を持って行きます。

こないだは抹茶のロールケーキを持って行きました。
生ものなので、なるべく冷蔵庫に入れておかないといけないのが
おばあさんはお仏壇の前に供えてました。
腐ると注意しましたが、あまり気にしていないようで。
心配です。

澤田



2012年6月3日日曜日

ピクルス通信no.156 プリンスの言葉

ピクルス通信に度々登場しているキミリアーノって何者?

そんな声をよく聞くようになりました。

彼は30代後半の税理士の先生です。

ブログを読んでいるだけでは、ちょっと結びつかないかもしれませんね。

その実像は

お洒落、グルメ、軽いフットワーク、広い人脈、サブカルチャーへの目配せ、話題は豊富、明るく飾らぬ性格、甘いマスク、帽子の数、、、

これ以上書き連ねると、嫌味と受け取られてしまうでしょうか。

端的に言って、ネイルサロン「petit nail」のオーナー森麗葉さんが「プリンス」と評した表現が最も妥当にして穏当かもしれません。

そのプリンスを独り占めしちゃった先日☆

ふたりきりでナン両手におしゃべりの花を咲かせました。

テーマは「人生」

先生、私も30代の足音がだんだん近づいてきまして、ようやくというか、今さらなんですが、自分の歩む道に迷い始めています、何かご助言をお願いできませんでしょうか。

「ロバート・ハリスがその著書の中で、“やりたいことを100個書き出してみろ”と言っていて、学生時代に真に受けてやったことがあったなぁ。見返すと笑っちゃう。でも、いくらかは本当に実現しているし、他のどれもが大なり小なり形をかえて叶えられているしね。目標やビジョンを明確にしてみるのもいいんじゃない?」

エグザイルス (講談社プラスアルファ文庫)










書き出してみます。

ひとつめ、決めました。

no.1『10年後、10才年下の友人と食事がてら語り合う。「こういうのは順番だから」と断固として会計を受け持つ。あの日のプリンスのように』



no.51「タイムスリップが叶うなら、最も憧れるジャズプレイヤー、ジャンゴ・ラインハルトの生演奏をパリで聴く」



私の望みに最も接近したのはウディ・アレン監督『ミッドナイト・イン・パリ』の主人公。

旅行でパリを訪れたアメリカ人脚本家が、1920年代のパリにタイムスリップし、当時かの地でうごめいていたヘミングウェイ、フィッツジェラルド、ダリ、ブニュエルら、そうそうたる文化人に遭遇します。

コール・ポーターの弾き語りにもばったり(キネマ旬報6月上旬号では井上一馬さんがウディ・アレン作品におけるジャズ使用例を紹介しています。また本映画に使われた音楽の情報を知るにはこちらのブログが参考になります)。

タイムスリップする時に流れるジプシーギター(映画の主人公の耳に入っているのではなく、聴こえているのは観客の私達だけです)、これはもうジャンゴ・ラインハルトを想起させる以外のなにものでもありません。


もっとも、ジャンゴの最盛期はフランス・ホット・クラブ五重奏団を結成する1930年代。

1920年代は、まだ10代だったジャンゴがミュゼットや歌の伴奏者として頭角を表しつつあった頃。


もし映画の主人公がジャンゴの生演奏に遭遇していたとしたら、と想像します。

ジャンゴが火事によって左手の薬指と小指を失うのが1928年、映画で描かれたパリは1920年代の初頭〜半ば(ここらへんはもっと詳しく調べる必要あり)、つまりは左手5本指で演奏するジャンゴに遭遇できたかもしれません!

さて。

映画は、ウディ・アレン流ユーモアで始終楽しませてくれました。毎度のことですが、彼の俗物の描き方にはちくちく笑わされます。すべての登場人物に対し一定の距離からシニカルに眺めているのでしょうか。

また、時代を隔てた恋愛だったり自分の趣味を存分に語りあうことの出来る人との出会いといったロマンティックな要素も通低していました。

タイムスリップを使いながらも「昔は良かったね」といった懐古趣味はなく、前向きな気分を観賞後に与えてくれました。

パリの絵葉書的な景観もたくさん拝めて眼福でした。

プリンスも太鼓判を押しています。

「いま、映画館に行くなら、断然、この映画ですね」

若竹純司