2012年8月26日日曜日

ピクルス通信no.168  君を抱き寄せて〜2012・夏〜

ピクルス通信であらわになる僕はいつも間抜けで頓珍漢でネクラで冷汗っかきだ。

ロマンスにほど遠いのも仕方ないことだって自覚してる。

だけど、僕にもひとつぐらいはあるのだ。

気になる女性とのエピソードが。

本人がこの記事を読むことはないと断言できるから名前を明かしてもいいと思う。

(もっとも関係者の目に触れる可能性は低くない。なにせ彼女のご家族とも私は交流があって、ピクルス通信を覗いてくれているらしいから。ならば彼女の耳にこの話が伝わることも考えられなくもない。待てよ、僕はひょっとしたらそれを期待しているのか?)

その人は、“ひなのさん”という。

下の名前にさんづけで呼ぶと、お互い照れくさくなるから、僕は“ひなちゃん”と呼んでいる。親密さをお互いに意識させる呼び方だ。

目はマスカットのようにパッチリ。笑顔は太陽のようにまばゆい。さらさらとした漆黒の髪。

いつスカウトマンにさらわれてもおかしくない可憐な女性だ。

性格も明るくて、利発で、活発の三拍子ときている。

男として生まれてきたからには、そんな女性に対して気にならない態度を貫くほうがどうかしてるってもんだ。そうだろう?



頻繁に会えるわけではないけれど、高校の同級生で集まるときに彼女もいる。

僕らの距離がぐっと近くなったのは、昨年の初夏、グループで信州に旅行したときだろうか。

それまでのホームパーティーで過ごした数時間とは違い、このときは一泊旅行だったので、彼女のひととなりを知るには充分の時間だった。

泊まったロッジでは、皆が夕飯を食べているのもそっちのけでゴムボールで遊んだ。

赴いた黒部ダムは肌寒く、僕らは身を寄せあって歩いた。



相性ってどうやってはかるんだろうね。

すくなくとも僕とひなちゃんとはギャグ感覚において共感を抱いている。

一方がハンカチで顔の前をおおい、もう一方がそのハンカチを暖簾をくぐる要領で「シャスッ!!」と元気よくまくりあげる。これをお互いに10回以上は繰り返したが、いっこうに飽きる気配は訪れなかった。



夏まっさかりの先日、ホームパーティーで僕らは再び会った。

宴もたけなわの頃、ひなちゃんがテーブルにお茶をこぼした。

5分もたたないうちに僕もお茶をこぼした。

どちらもアクシデント。故意ではない。

しかし瞳で語り合った。

「これで僕らは共犯者だね」

このことが我が気持ちを昂らせたのかもしれない。

気づいた時には彼女を抱き寄せていた。

周りの友人達の目があったけれど構うものか。

そして耳元でささやいた。

「もう離さないよ」

こんな気恥ずかしいことを女性に言ったのは人生で初めてだ。

この瞬間「よくぞ言った自分!」とのぼせあがった。

一方で、この事態に及んで生じる懸念も頭に殺到した。

「この女性(ひと)を幸せにできるのか?他の女性には目をくれることもないと誓えるか?」

ふっと力が抜けていたらしい。

気づいたときには、2mぐらい離れたところにひなちゃんが立っていた。

彼女は声を大にして言った。


もう離さないっていったのに!


彼女の目がこうも言っていた。

「だめよ、そんなんじゃ。想いが足りないのよ」

僕の夏が、終わった。



女性の年齢について話すのはマナー違反だと思うが、一応、言い添えておこう。

ひなちゃんは保育園児だ。

高校の同級生のお子さんだ。

お母さんが我が学年イチの美しい人で、旦那さんも千両役者並の凛々しさときている。

いわんやそのお二人のお子さんであるひなちゃんをや。

僕らの関係は、これからゆっくりと築かれてゆく。


Piano Music of Alberto Ginastera 1
Eduardo Delgado / Piano Music of Alberto Ginastera Volume 1


ヒナステラ(1916-1983)。

ブラジルのヴィラ=ロボスに並び、南米を代表するアルゼンチンの作曲家として名高い。

紹介するのは1930年代から40年代にかけて作曲された初期のピアノ作品集。

「南米のパリ」と呼ばれるブエノスアイレスに流れ込んだ高度な西洋音楽は言うまでもなく、土着のフォルクローレの美点を汲み上げた楽曲が並ぶ。

鍵盤楽曲を愛聴する誰しもが、ヒナステラの民族的色彩に富み、かつ、混沌とした楽想に魅力を覚えるだろう。

カルロス・アギーレを始めとする、アルゼンチンの潮流「ネオ・フォルクローレ」に共感をもつ現代のリスナーにも強くアピールする。

ここでピアノを弾くのは同じくアルゼンチン生まれのエドゥアルド・デルガード。

彼は10代の終わりにブエノスアイレスで行われたコンクールで優勝した。

その時の主審査委員が他でもない、ヒナステラだった。

年齢差を超えての交流が見事ここに結実した。

若竹純司

2012年8月23日木曜日

QUIET CORNER 2012 AUTUMN

毎回楽しみなフリーペーパークワイエット・コーナーの秋号が出ていたので
もらってきました。

大好きなアルバム「SOLO PIANO」の続編といえる「SOLO PIANO Ⅱ」をリリースした
GONZALESが表紙でした。

「SOLO PIANO Ⅱ」アナログも出るそうで、とても楽しみです。



りょうかん

2012年8月19日日曜日

ピクルス通信no.167 夏フェス断章 

8月12日。正午。気温30℃。快晴。

山梨県北杜市、小淵沢ウェルネスガーデン。



引っ込み思案な私を誘ってくれた久保田豊秋さん@kubbota_toyoaki)に感謝。

久保田さんのマイミクsimoneさん(6時間におよぶ行き帰りの運転に感謝)が持参してくださったシルバーシートを芝生にひろげ、これまたご持参クーラーボックスから出るわ出るわの、酒類、つまみ類。



下戸だけど今日は祭りだし。

スパークリングワインのお相伴に預かる。

150ml。

陽はじりじり。ジャズはがんがん。陽はじりじり。

メーテー(酩酊)!メーテー(酩酊)!

会場裏手の木陰にて倒れる。しばらく記憶を飛ばす。



栃木は「ジャズのまち・宇都宮」からフタバ食品のブースが出店。(2ちゃんねるに立てられたスレッド「♪宇都宮ってジャズの町??♪」はあなたの人生にとって貴重な15分を苦々しくもしたたかに奪うかもしれない。典型的というか冗談であって欲しいほどの頭カチカチのジャズリスナーが登場し、その発言が物議を醸し、しまいには血祭りにあげられる様をとくと確認されたし。)

「ジャズまん」を食べる。

“ジャズの聖地、米ニューオーリンズの料理の定番チリコンカンソースをベースに、県産の牛肉と小松菜を使用。具材の中央にホワイトソースを入れ、「ジャズセッションのようにピリ辛味と調和させ、新感覚のおいしさを作り出した」と担当者。皮生地には「JAZZ」の焼き印を押した。1個(100グラム)150円。”(紹介記事

レモン牛乳アイスも食べる。



冷たい。おいしい。



会場のボルテージが高潮した大御所森山威男率いるカルテット。苛烈!

好印象だったのは、大坂昌彦に胸を借りた若手注目株の発奮。

フレッシュ感よりむしろ、相当の場数を踏んできたことを伺わせる、のびのびと&堂々とした演奏だった。

私が知らないだけでリーダー作を数枚出していたり、大物ミュージシャンとのセッションに忙しい方々だそう。

片倉真由子(ピアノ)1980年生まれ
黒田卓也(トランペット)1980年生まれ
西口明宏(テナーサックス)1980年生まれ 
川村竜(ベース)1982年生まれ



このフェスは観客とミュージシャンとの距離が近い。

演奏終わりのミュージシャンがそこここで寛いでいる。

歩いていると呼び止められた。

ミュージシャンと一緒に写真を撮りたいからシャッターを押してくれ、と。

よかろう。

ここはひとつ、ジャジーに行こう。

「撮りますよ〜。はい、スウィングッ」

「ありがとうございました〜」

なんと!?

この夏一番の渾身ギャグに対する反応が全くない。

落ち着け。たぶん聞き取りづらかったのだ。聞こえなかったのだ。

「もう一枚撮りましょう。はい、スウィングッ!!」


「ありがとうございました〜」




ステージの合間は司会者がトークで埋める。

「ジャズっていいですね〜」を連呼している。

話すこともあまりなさそうで、毎度、落とし物のアナウンスが窮地を救う形となった。

現物を上にかかげて主を呼ぶ。

「ケータイの落とし物です。シルバーのケースつきのiPhoneです」

ほう、条件は私のものと同じだが。

しかしもちろん私のはポケットに。

ポケットに。

ない。

やられた!

さっき裏で倒れてたときに落としたか!

かくして私はステージへと向かった。


若竹純司

2012年8月16日木曜日

新入荷

テクノのレコードいろいろ入荷しております。
新入荷コーナーと300円以下のものはTECHNO/HOUSEコーナーに出ております。



りょうかん

2012年8月15日水曜日

高円寺阿波踊り

今月の25日と26日の2日間、高円寺阿波踊りがあるそうなので
お盆休み最終日の25日、見に行こうと思ってます。

苔作という連が好きなんですが、それがちょうど25日に出るのです。

阿波踊りの前日まで瀬戸内海にいるので
岡山から夜行バスに乗って高円寺まで行く予定です。
ちょっと体力的に持つかどうか・・・。
乗車時間が14時間と、初の試みです。
飛行機だと、13時間でアメリカまで行けます。

沢田

2012年8月13日月曜日

ピクルス通信no.166 ヒップホップを聴いてみませんか

上司が誕生日プレゼントをくださった。

お貸ししていたCDを返す日を私の誕生日に設定し、お祝いの品を盛るという御趣向で。


「音楽を愛する人の出版社」を謳うアルテスパブリッシングから。

帯には「HIP-HOP for B-Boys」とある。B-BoysB「ブレイク」ではなく「文化系」と駄洒落てござる。

ヒップホップの誕生から現在までを、ライターの長谷川町蔵氏と慶應義塾大学准教授大和田俊之氏とが対談形式で講義した本。

ヒップホップへの興味はしゃびしゃびの私ではあったが、大和田氏が第33回サントリー学芸賞を受賞した『アメリカ音楽史 ミンストレル・ショウ、ブルースからヒップホップまで』の著者ということもあって、かねてから読みたい本だった。

読み進めてまだ一章にも満たないが断言しよう。

ヒップホップに興味の「ない」音楽ファンこそ興味深く読める本である、と。

ミー・トゥー。

長谷川氏ののっけからの口上が、ヒップホップに興味のない私達を懐柔する。

《良識のある洋楽ファンがヒップホップの壁を越えられないのはよく分かるんですよ。まず歌詞が暴力、金、犯罪を礼賛して女性蔑視的だし、音楽的にもロックのように洗練していかない。(中略)でもこうした壁は、発想を転換すれば乗り越えられるんです。ヒップホップをロックと同じように音楽だと思うから面白さがわからないのであって、「ヒップホップは音楽ではない」、そう考えれば、逆にヒップホップの面白さが見えてくるんです》

音楽ではないのか!?

では、ヒップホップとは何ぞや。長谷川氏は続ける。

《ずばり、一定のルールのもとで参加者たちが優劣を競い合うゲームであり、コンペティション》である、と。

音楽ではないのか!?

さきの断言を訂正させていだたく。

音楽に興味のない◯◯ファンこそ興味深く読める本である、と。

◯◯の部分は「巨人」でも「井川遥」でも「クリスピー・クリーム・ドーナツ」でも何でも構わない。

私はYouTube片手に本書に登場する人物/トラック名をかたっぱしから検索しつつ読み進めているところ。本書には100枚分のCDガイドもついている。参考にしたい。

「興味がある」と言って差し支えない標高にまでは来ただろうか。

見上げる山はかなり険しそうではある。


レコードを擦ってリズミカルな効果音を出す“スクラッチ”の技術を確立した
グランドマスター・フラッシュによるトリックプレイの集大成
The Adventures Of Grandmaster Flash On The Wheel Of Steel


若竹純司

2012年8月9日木曜日

THE DIG PRESENTS DISCO

THE DIG のDISCOガイドブックが出たので購入しました。
ド定番からJAPANESE DISCO-POP CLASSICS 、 BRAZILIAN DISCOや
DISCOサウンドな新譜など幅広く選盤されていて面白かったです。


りょうかん

2012年8月8日水曜日

粘土

今年の春、とあるおもちゃ屋で粘土を手にいれたので
人形を作りました。ELPのタルカスです。

タルカスに見えますか?

これなんかちょっと気持ち悪いですね。
紫のところがイスラム帽みたいになってしまいました。

次のネタを模索中です。

沢田

2012年8月6日月曜日

ピクルス通信no.165  ムードが雰囲気と訳されるなら

縁は異なもの。

一昨年の年末、通っているカフェvivanの忘年会で初めてキミリアーノ(敬称略)に挨拶した時には、まさかその人が一年半後にライブ鑑賞のプレゼントをくれるアシナガオニイサン(×オジサン)になろうとは思いもよらなかった。

以前よりその音楽性の心地良さを噂に聞いていたブルームーンカルテットのライブに、こんな幸運な形で巡り会うことができるとは。(7月30日@今池パラダイスカフェ21

photo by mihokoma (初対面&ライブ同席♡)
コルネット(黄啓傑)、ウクレレ(富永寛之)、ベース(工藤精)ドラムス(木村純士)という楽器構成がまず珍しい。

サポートメンバーの工藤さん以外は、BLACK BOTTOM BRASS BANDBAN BAN BAZARに名を連ねていた(いる)面々。

折り紙付きのテクニックでもって奏でられるのは、ジャズの香りをそこかしこに感じさせながらも、「軽み」を至上とするかのようなリラックスした音楽。

ジャンル、和洋問わずの選曲で、総じて「大人のためのグッドミュージック」と呼ぶに相応しいステージだった。(私が最も印象に残っているのはスカのリズムで装い涼しくアレンジされた《In A Sentimental Mood》。この日もっとも観客を喜ばせていたのは高橋真梨子《桃色吐息》のカバーかしら)

黄さんは言う。

「僕らがやってるのはジャズやないんです。ムード音楽なんです。“生活の周りにあるなんとなくいい感じ”を音に出来たらいいなと思ってます」

話の流れからパーシー・フェイス楽団《Summer Place》から始まるメドレー)、ポール・モーリア(《恋はみずいろ》)、ニニ・ロッソ(水曜ロードショーのテーマ《水曜日の夜》)などの名前を挙げてくれた。ジャズの文脈では軽視されがちなムード音楽に対する耳をさりげなく開いてくれたように思う。



ジャズを母体とする彼らだけあって、ミュージシャンならではの余技、シャレもいたるところに効かせていた。

たとえばAMラジオの人気番組オールナイトニッポンのテーマソングとして馴染みのある《Bitter Sweet Samba》では、ベートーヴェンの《エリーゼのために》(聴き間違っているかも。クラシックの曲だったのは確か)や島倉千代子《人生いろいろ》を挿入し、私達をニヤリとさせた。

ニヤリとしながらも、サテハ、とも。

きっと一曲のまわりには数えきれないほど沢山の曲やメロディが浮遊しているんだろうな、と。我々が耳にするのはその氷山の一角のようなものであって。

いま私の目の前で演奏されている曲は、いったいなんていう曲なのだろう。

便宜上《◯◯》と名付けられた曲だけれど、気づこうとも気づかぬとも、《◎◎》《△△》etc...といった様々な曲にも出あっているのかしら、と。

GOLDEN HITS~ブルームーンカルテットのすべて~

ウクレレを弾く富永さんには20日ばかり前にもそのお顔を拝見していた。

私が所属していた京都府立大学ジャズ研究会の先輩であるピアニスト福島剛と共演している写真をウェブ上で見かけたのだ。(7月10日@東京 小岩Back in time

福島さんと人気トランぺッターMitchとのデュオライブに飛び入りゲスト参加している模様だった。

このデュオライブは、福島さんの師匠であるピアニスト故市川修さんが生前にMitchさんと行ったデュオライブを生き写したものといっても差し支えはないだろう(福島さんはその興奮をブログに綴っている)。

ブルームーンカルテットのライブ終了後、キミリアーノのはからいで、富永さんとお話する時間が持てた。

福島さんの名前を出すと、ずいぶんと驚いた表情をされた。

話の流れから、市川さんの名も出た。「いっちゃん」と懐かしそうに。

私が京都に住んでいた頃、ジャズ喫茶に集う客やミュージシャン達は皆親しみをこめて市川さんを「いっちゃん」と呼んでいた。

閉店間際のジャズ喫茶LUSH LIFEに居合わせた折にべろんべろんに酔った市川さんから「あのな〜スウィングってのはな〜」と語ってくださったこと、ジャムセッションでは厳しい叱咤激励をくださったことが急に目の前に蘇ってきた。


私の目の前にいるのは誰なのだろう。私はいったい誰と会っているのだろう。


Blue Moon Quartet《縁は異なもの》

若竹純司

2012年8月2日木曜日

独座の宴

先日、本屋に行ったときに表紙の絵とタイトルがいいなと思って手に取りました。
日本画家、船田玉樹の画文集「独座の宴」です。



日本画を基礎にした前衛表現を追求した画家だそうです。
「花の夕」という花の絵の美しさや河童の書画のどこかファニーな感じが
印象深くて興味がとても湧きました。



りょうかん






2012年8月1日水曜日

ペルーフェスティバル

先週の日曜に名古屋でペルー・フェスティバルというのがあって友達が行くというので行きました。

高架下の公園が会場で
前方にステージがあり踊りやライブがありました。
白いスーツを着た司会役の男性は、たぶんペルー人ですが
布施明さんそっくり。
見てる人達に『あなたどこから来たの』とか
『○○出身の人は手を挙げてー』とか
盛り上げは日本と一緒なんですね。

夕方はサルサパーティーになってみな踊って、雰囲気は外国みたいでした。
改めてサルサいいなぁと思いました。
あの勢いと、ちょっと哀愁漂う感じがイイです。

沢田