2013年2月24日日曜日

ピクルス通信no.194 スタバの停戦(中川会談)

「no.140 スタバの戦い」で職場近くの茶店に勤めるスタッフとの心理戦を紹介したのがちょうど1年前のこと。

それから。

仮名で「栗雄」と名付けていた彼の名前がわかった。

タイゾー君。

私の6つ下の23歳。



防戦一方の1年だった。

自己紹介を済ませてからは、気が向いた時にだけ私の呼び名(若竹)を変えるというゲリラ戦を展開してきた。

「いらっしゃいませ、清武さん」

「こんにちは、竹取の翁さん」

果ては「おや、今日は休憩が少し遅くないですか、竹之内さん」と同店女性スタッフのお名前にまで乱暴する始末。



私はあいもかわらず「ホットコーヒー、ショートサイズ」しか頼まない。

彼は注文を復唱する。

「ホットココアでよろしかったですか?」

この「HC(hot cocoa)攻撃」は開戦当初から執拗に繰り返されてきた。

原因は明白。

私が一度たりとも適切な“返し”を出来ていないからだ。

敵の弱いところを突く。戦の鉄則、か。

我が精神的被害は甚大で、このままではたちゆかなくなる。

万が一私が店から遠のいてしまえば、彼とて困ろう。月8500円【(朝コーヒー¥300−水筒持ち込み代¥20+昼おかわりコーヒー¥100)×出勤日数22日=¥8360】を落とすカモ客をひとり逃すことになるのだから。

恥を忍んで申し出た。

ココアの一件には白旗を揚げよう。賠償にこの「シュガードーナツ」(¥200)を追加注文するから、望ましい“返し”を教えてくれないか。

「『そうそうそう、ってバカ。この店でいっちゃん高いやつを出せ』が正解です」



銭湯に一緒に行くことになった。



タイゾー君が普段使いしている「コロナの湯中川店」へ車を飛ばす。

立体駐車場へ進んだとき、彼は声を張った。

「1Fで停めようとするのは“ジョウジャク”です。“ジョウキョウ”は2Fに上がります」

なんだぁ?そのうわついた言葉は。

「情弱」「情強」と表するネットスラングだという。

「情弱」は「情報弱者」、「情強」は「情報強者」。情報収集能力の強弱、ひいては物事の本質を知っているか否かを判断するのに用いる。

全ての行動を仕分けできるといわんばかりに、この日の彼は、2ワードを連発するのだった。

やれやれ。



入浴の前にまず清めねばならぬ。

洗い場のシャワーをひねった時点で、私は目を細める。

ひとたび「出」にすれば湯がとめどなく放出されるタイプ。

一定の短い時間で湯が途切れ、何度もノックしなければならないシャワーを設置する銭湯が多いなか、ストレス・レスな配慮、痛み入る。

タイゾー君、この洗場(戦場)をデザインした方は、人間のことを理解しているね。

「よく気づきましたね若竹さん。情強ですよ」



露天ゾーンはスーパー銭湯の試金石。

岩風呂は猿が200匹遊べる広さ。

大画面のテレビジョンを頭上に構えた炭酸泉も能天気な広さ。

そして、見上げる空が、広い。

この中川コロナを銭湯リストに加えた私はいまや、、、

情強だ!



「僕にとってラーメンは呼吸です」と情強アピールするタイゾー君の案内により「海海ラーメン 津島店」へ。

海賊マークがでかでかとプリントされた看板に唖然としつつ暖簾をくぐる。

私はメニューの先頭にある「海海ラーメン」(¥650)を注文した。

スープはあっさり豚骨に揚げガーリックが散る。やや時をおいてぴりっと来る。

麺はクセがなく、細く縮れている。

葱は白髪で、チャーシューも奇をてらわず8分目のサイズ。

おいしい。

タイゾー君は替え玉を2玉追加した。

2玉目のが風変わりな「アジア替え玉」。

麺にさきだち、特製タレが丼へ投入される。

ちょっと賞味したが、レモングラスのつんとした酸味が利いていて、乙。

彼は5玉行くときもあるという。

よく食べるね。よっぽど好きなのだね。

「凶暴な犬を飼いならすうえで、最も大切なことは分かりますか。『こいつにはかなわない』と思わせることです」

「情強」って逆さまにしたら「強情」になるよな、とぼんやり思った。



私が運転する車内では、典雅極まりないインドネシアのクロンチョンのCDをかけていた。

風呂に通ずるリラックス感。

貴店でも実に様々なタイプの音楽が流れるけれど、なかなかこの手はかからないんじゃないかな。

したり顔の私のこゝろを見透かすようにタイゾー君は言った。

Mステ見てもいいっすか。今日、事件なバンド出るんで」

はいっす。

画面に映るものに目を疑った。

狼がタモリとしゃべっている。


狼ではないらしい。

エレクトリックレディーランドの天才生物学者、ジミー・ヘンドリックス博士(趣味:ギター)がその狂気の研究を完成させた究極の生命体『MAN WITH A MISSION(MWAM)』(使命を持った男)。(バイオグラフィー



車が小刻みに上下していた。

後部座席を見ると、タイゾー君が上下していた。



この会談で、互いの腹のうちを存分に探りあうこととなった。

私もありのままのパーソナリティを開襟してみせた。

酸いを噛み続けてきた人間からにじみ出る、奥ゆかしいユーモア感覚にも触れていただけたと思う。

なぁ、タイゾー君、どうだった。

「まぁ若竹さんの面白かった点をあえて挙げるとするなら、僕の登場を車で待っていたときの澄まし顔でしょうね」

野郎。


若竹純司(客)

2013年2月21日木曜日

SPICE 「LET THERE BE SPICE」

甘茶ソウルの名盤SPICEの「LET THERE BE SPICE」が4月後半頃にアナログでも
再発されるそうです。

同じTSGレーベルのTHE ULTIMATESやTHE TOPICSは
再発盤で聴いてきましたが何故かSPICEは再発されていなかったので
とても嬉しいです。



りょうかん





2013年2月17日日曜日

ピクルス通信no.193 若竹2.0

新聞スクラップを始めて1ヶ月。

やめられない。とまらない。

出勤の1時間前に会社近くの喫茶店に入り、家族が読み終えた前日の朝刊と夕刊とを、読み切り抜く。

日本経済新聞を使う。

政経の話題はいわずもがな、むしろ、文化部が1969年に第17回菊池寛賞を受けているほどに、多方面への目端が利いているのが魅力。

土曜日は数にして1.5倍切り抜きが増える。

特別に折り込まれている「日経プラス1」が見逃せないため。

この2月16日にも「疲れ目のケア」「焼き魚の綺麗な食べ方」「全国ご当地レトルトカレー・ベスト10」など、我が体内の主婦好感神経がびんびんに反応する記事に溢れ、手を休めることができない。



店頭で手に取ったものの、いざ家に持ち帰った途端に行き場を失い肩身の狭い思いをさせてきたショップカードやチラシの類いも貼って貼っては成仏させている。

たとえばレコード店で手に取った可児市桂ヶ丘にオープンしたジャズ・クラシック・ロック喫茶「ヤードバード」のチラシ。

メモしておけば済むことじゃん、と人は言うかもしれない。

そうかもしれない。



そもそもスクラップ自体を「なんのため?」と聞く人があるかもしれない。

目的。リターン。そんなものは上昇志向にくれてやる。

ただ、楽しいからだ。



1号2号はKOKUYOの「SCRAP BOOK」日本製。まだ色に迷いがある段階。

コクヨ スクラップブック S スパイラルとじ A4 黄 ラ-410Yコクヨ スクラップブック S スパイラルとじ A4 青 ラ-410B


貼付ける紙は、普段目にする紙より薄い。一冊丸々張り込んでもごわつかない。

1号を終えた頃、名高きスクラップ手ほどき本をweb積読にしたままであったのを思い出した。

40年前の本(文庫版は1987年)で、絶版。Amazonワンクリック。

三國一朗『鋏と糊』(ハヤカワ文庫/絶版)



「副題に「私のきりぬき帖」、つまり新聞スクラップの方法談義であるが、全巻に漲る隅に置けない思慮深さによって、最も地道な知的生活の秘伝書となっている。」(開高健/谷沢永一/向井敏『書斎のポトフ』より)

もっともスクラップによる知的効用をくどくどとくわけではない。自らが日々実践する「切り抜き方法」の開示が中心となってい、快い。

そして心得を説く。

「作業は、家族の全員が新聞を読み終わるまでは、絶対に開始してはなりません。(中略)新聞紙から出る紙くずや切れっぱしは、いわば趣味の「アカ」のようなもので、その「アカ」で家庭内をよごすことは厳につつしまなければなりません。」



弘法は筆を選ぶ。

三國さんは、切り取り方法に「定規をあててむしりとる」やり方を推奨している。

曰く「このやり方の長所はその短所を補ってなおあまりあるものがあり、一度このやり方に慣れると、もうほかのやり方がいかにスピーディでも、絶対に浮気することがありません」。

薄い新聞でも一枚のみを切り取ることのできるグッドデザイン賞カッター「キリヌーク」(OLFA)を利用しており、日々の切り抜きに何の不自由はしていないものの、先達の教えは無下してはなるまい。

紙面と触れる面にゴムのラインが敷かれているLINEX社の製図用定規との御指定。



ロフト名古屋店、東急ハンズANNEX店に問い合わせるものの取り扱いは、ぬ。

糊はどうしよう。先達は「無精して指を使わない、のりに指をつけないという人には上手な「貼りこみ」は望めません」と厳しいが、今はシワにならないスティック糊もあれば修正テープのように使えるテープ糊もあるし。

とまれ、文具のデパート、上前津の栗田商会に行ってみよう。

若竹純司(客)

2013年2月14日木曜日

ダブステップ・ディスクガイド

2月下旬頃にダブステップのディスクガイドが出るそうです。


BASS BEAT MUSIC BOOK にLAビート・ミュージックやエレクトロニカなどのジャンルと一緒に
ダブステップも掲載されていましたが、


ダブステップだけのディスクガイドはなかったのでとても興味深いです。


りょうかん

2013年2月10日日曜日

ピクルス通信no.192 ノックノック

JAZZ千本ノック」が一ヶ月続きました。

前回のまとめの続き、11本〜30本目を再編集版でお送りします。

手持ちのアーティストからはただひとり。


(21)【Una Mae Carlisle/ユナ・メエ・カーライル(vo,p,comp)】ファッツ・ウォーラーに腕前を認められた女流ヒキガタリスト。ほどよいジャイブ感のある節回しと曲作り。

《Oh I'm Evil 》



以下全て、私にとって初耳です。

邦ミュージシャンから4人。


(16)【梅津和時(as,reeds)】70年代前半に渡米、 ニューヨークのロフトシーンで活躍した後に帰国、 1977年に生活向上委員会大管弦楽(生向委)結成し一世を風靡する。80年代はRCサクセションのサポートメンバーとしても欠かせない存在に。ジャズの枠を越えた精力的な活動。

・生活向上委員会大管弦楽団 《ナイト・イン・チュニジア》

(17)【江利チエミ(vo)】美空ひばり・雪村いづみとともに「三人娘」のひとりとして一世を風靡。1959年高倉健と結婚。1971年高倉健と離婚。「デルタ・リズム・ボーイズ」との共演を特筆したい。

・初期の歌唱から。《AGAIN》《C' EST SI BON》

(24)【ジョージ大塚(ds)】「ds」は「どうかしてる」の略ではありません(みうらじゅん(週刊文春のコラム「人生エロエロ」皆さん読んでますか))。ドラムスです。70年にロイ・ヘインズ、ジャック・デジョネット、メル・ルイスと「Four Drums」として全国ツアー。ds(どうだすごいだろう)。ミロスラフ・ヴィトウス、ハンプトン・ホーズ、フィル・ウッズ等共演多数。ds。
・菊地雅章プロデュースのMARAICAIBO CORNPONE 




(27)【川崎燎(g)】「燎」は「リョウ」。73年単身渡米、NY入りしてわずか2週間でギル・エバンスからのラブコール。76年日本人として初めて米RCAと専属契約を結ぶ。81年には3年の歳月をかけた独自のギター・シンセサイザーを完成させ、以降ギタ・シンのパイオニアに。
《Trinkets&things》《Body And Soul》with DAVE LIEBMA



ピアニストをふたり。

(12)【Ran Blake/ラン・ブレイク(p)】ニューイングランド音楽院コンテンポラリー・インプロヴィゼーション学科教授。ジャズ、クラシックの両者のイディオムを共に吸収したところから生まれた新しい音楽「サードストリーム」。ラン・ブレイクはサードストリームの提唱者であるガンサー・シュラーに長年師事し、以降この潮流のリーダー的存在であり革新的教育者。現代音楽の湿度感。
オリジナルもよし(《Lost Highway》)、スタンダードナンバーへの解釈もよし。


(19)【Joanne Brackeen/ジョアン・ブラッキーン(p)】4児の出産後1965年にジャズ界に復帰。A・ブレイキー&ジャズメッセンジャーズに起用されたのは69年、31歳のことだった。特定のピアニスト系譜に属さない女流ピアニストの、つよくしなやかなソロ演奏を堪能したい。
《Bewitched, Bothered and Bewildered》


サックスをふたり。

(22)【Steve Coleman/スティーブ・コールマン(as)】複雑な拍子とHIP-HOPのリズムを組み合わせた「M-BASE理論」ってのをひっさげて。M-BASEのMはマクロ、つまり巨視的な土台、ジャズだけじゃない土台を基に新たな音楽を作り出そうっていう、、、(むにゃむにゃ)《Confirmation》《Jeannine's Sizzling》

(18)【Earl Bostic アール・ボスティック(as,arr)】R&B調のアクが強烈なザ・雄サックス。 39年にC・クリスチャンらとL・ハンプトン楽団にてレコードデビュー。楽団退団後は自身の楽団を結成し、多忙をきわめる。彼のもとから巣立ったミュージシャンはJ・バイアード、J・コールズ、B・ゴルソン、B・ミッチェル、S・タレンタイン、S・マンと役者揃い。J・コルトレーンもまたそのひとり。ボスティックの演奏技術を学んだという。

その名を高めた《Flamingo》

いけいけどんどんな《Up There in Orbit》。



Fusionな風をふたつ。

(13)【David Benoit/デヴィッド・ベノワ(p)】シティポップ・ファン感涙必至のエバー・グリーン発見!ベノワはL.A.フュージョンにカテゴライズされるピアニスト。この一曲で作編曲家としての手腕を見せる。




名曲請負人のようです。・《Hermosa Skyline》《サンバのように人生は》

(23)【The Crusaders/ザ・クルセイダーズ】70年代ブラック・ファンク・ブームの中心的役割を果たした「十字軍」。Street Life》 



変わり種をふたつ。


(14)【Karl Berger/カール・ベルガー(vib】尖り系バイブ奏者・フロム・ジャーマニー。ドン・チェリーに見出されNYに進出。オーネット・コールマンの音楽に強く共鳴、71年には彼とともにCMS(クリエイティブ・ミュージック・スタジオ)を設立。
《New Moon》《we change》 


(26)【Eugene Chadbourne/ユージン・チャドバーン(g)】KKKの扮装をしてプリンスのパロディ演奏をする《チャドバーンごっこ》はクラスのみんなが怖がります。
《Redneck Jazz》



美人をひとり。

(11)【Alice Babs アリス・バブス(vo)】「紳士淑女の皆さん、ここにご紹介する“声”は、私にとっても、ジャズの最も深い部分における謎であるところの暖かさ、歓び、活力、リズム、そして悲劇性といったすべてを具現するものであります」とはデューク・エリントンの言。フロム・スウェーデン。コロラトゥーラ・ソプラノによる美声でクラシックの吹き込みも。・Stoona》





5の倍数には名曲を。耳タコのスタンダード・ナンバーを刷新してくれるヴァージョンをジャズに限らず取り上げました。


(15)【Baltimore Oriole/ボルチモア・オリオール】「Stardust」「Georgia On My Mind」で有名なホーギー・カーマイケルが作った陰影ある名曲。今回は60年代の伝説的白人女性フォーク・シンガー、ジュデイ・ヘンスキの情感の強い絶唱を。《Baltimore Oriole》

20)【Blue Moon/ブルー・ムーン】リチャード・ロジャース(作曲)、ロレンツ・♡(作詞)コンビによる恋愛成就歌。E・プレスリーが歌ってポピュラーになりました。今回はソウル・リスナーにはおなじみのヴォーカル・グループ、オリジナルズによる多幸感満ち満ちたヴァージョンを。


(25)【C Jam Blues/シー・ジャム・ブルース】デューク・エリントン&ビリー・ストレイホーン作曲。CとGの二つの音だけで書かれたシンプルな親しみやすいメロディが特徴。今回はC君(仮名:5歳)によるライブ演奏を聴いてみましょう(@ひもろぎ音楽教室発表会)。飛び道具アリ。・五歳児《C JAM BLUES》 Duke Ellingtonによるオリジナルはこちら(1942)。

(30)【Candy/ キャンディ】《スカイラーク》《降っても晴れても》の作詞者にしてキャピタル・レコードの設立者のひとり、才人・ジョニー・マーサーが歌手時代に大ヒットさせた曲。映画『真夏の夜のジャズ』にも出演していた、R&B色の強い巨体シャウター、ビッグ・メイベルの歌唱で。《Candy》 (1958)


大収穫がありました。

(28)【Bob Crosby楽団/ボブ・クロスビー】ご存知《ホワイト・クリスマス》のビング・クロスビーの実弟。ボブも元々歌手であったが、ベニー・グッドマンやグレン・ミラーも一時在籍したベン・ポラックの楽団を引き継いでバンドリーダーになる。“ネオ・デキシー”が旗印。従来小編成で演奏するデキシーランド・ジャズをビッグバンドでやってみました。軽快でスマート、白人デキシー・スウィングを侮るなかれ。


《Come Back Sweet Papa》もツボ。

(29)【Page Cavanaugh / ペイジ・キャヴァノウ(p,vo)】白人版ナット・キング・コール。キングの流れをくんだp、b、gのトリオで鳴らす。3人でスフレ感たっぷりに囁きます。



ピアニストとしての技量をみせる《BODY AND SOUL》

洒脱だと思います。

《The Three Bears》《Something For You》



では、また頃合いをみてお会いしましょう。


若竹純司(客)

2013年2月7日木曜日

値引き

少し前ですがCD,LP,EPの一部を値引きしました。
20%OFFコーナーも追加いたしました。



りょうかん

2013年2月3日日曜日

ピクルス通信no.191 かんじいいかな

Vinicius E Baden- Serie Elenco


ブラジル音楽を聴き始めてしばらくのち、「ELENCO(エレンコ)」の世界にどっぷり魅了された。

ボサノヴァ全盛期を生きたレーベルだが、サンバ色の濃いクラシカルな作品も数多く提供していた。

ジャケット・ワークがレーベルの印象を決定づける。

例外もあるが、そのほとんどが、白黒のモノクロームにアクセントとして赤が映えるデザインで統一されている。



昨年の10月にふらりと入った日本書壇の長老・古谷蒼韻の展覧会で、おもいがけない興奮を覚えたこともあって、先生も参加されておられる「第57回 現代書道二十人展」に鼻息荒く参じてきた(名古屋・松坂屋美術館)。



展覧会の模様を丁寧に伝えるブログを見つけたので、ここでは我が鼻腔を拡幅せしめた雅号を紹介するにとどめる(画像は書道展ナビから)。

新井光風先生。


星弘道先生。



井茂圭洞先生。


筆跡が伝えるのは呼吸。

興奮してしまうのは、書家がたどった気の流れに触れたためであろうか。

「書は絵画より音楽に近い」という、どこかで見聞きした言葉がしきりに思い出される。線の芸術。空間の芸術。


紙の白、墨の黒。

そして、落款の赤。果たす役割は小さくないだろう。



展覧会の外で、石材落款の実演販売が出ていた。

見本として、一字の印がサイズとデザイン違いに、百はゆうに越す数で並ぶ。

欲しい。

「年に一枚書くか書かないかの手紙にでも」と。



見本にない漢字でも彫ってくれるという。

名前から取るのは照れくさい。

自由に一字を選ぶとしたら?



「歩」では相田みつを。

「峠」では自己啓発臭に鼻をつまむ人もあろう。

「光」では反セクト法にひっかかるやもしれぬ。

「葱」「熱」「華」、、、う〜むチャーハン。



10分たっても埒があかない。

二十人展は毎年新春に開催されるようなので、来年までの宿題とし帰路についた。



候補のなかで一歩リードしているのが



中国では「すっげ〜」の意味で使われるという。「史上最牛」とか。


私は本気だ。


「若」「竹」「純」「司」(客)